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2007年02月05日(月) 00時00分

性感染の予防接種を女子に義務化 テキサス朝日新聞

 米テキサス州のペリー知事(共和党)は2日、子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の予防接種を11〜12歳の女子全員に受けさせるよう、州厚生局に対する知事命令を出した。HPVの予防接種を義務化するのは、米国で同州が初めて。21歳までの女性の求めに対応できるよう、ただちにワクチンを用意するという。

 知事は「HPVワクチンは、子宮頸がんを予防するすばらしい機会を与えてくれる。若い女性がHPVと接触する機会を得る前に予防接種を受けることは、子宮頸がんの症例を減らし、医療費削減につながる責任ある保健、財政政策だ」としている。知事命令は、実施に議会承認を得る必要はないという。AP通信によると、ワクチンを開発した米メルク社のロビイストが知事の補佐官だったことがある。

 HPVは性交渉で感染する。テキサス州によると、全米で2000万人、15〜24歳の女性の4分の1が感染している。

 日本で子宮頸がんと診断されるのは年間約8000人と推定されており、最近は若い年齢層での増加が指摘されている。

 HPVワクチンは承認されておらず、子宮頸がんの予防を目的とした接種は、実施されていない。現在、複数の製薬企業が承認申請に向けて臨床試験(治験)を進めている。

http://mytown.asahi.com/usa/news.php?k_id=49000000702060004