記事登録
2007年02月05日(月) 20時36分

不二家、山崎製パンの技術支援を発表 資本支援も協議朝日新聞

 期限切れ原材料使用を発端にずさんな品質管理が発覚した不二家は5日、製パン大手の山崎製パンから食品衛生管理について技術支援を受ける、と正式に発表した。山崎製パンから技術者の派遣を受け、同社が採用している衛生管理手法の導入を目指す。今後、資本面を含めた提携についても協議を進める。

山崎製パンから支援を受けると決まり、農林水産省に報告に訪れた不二家の桜井社長

 両社は同日午後、支援に関する覚書を交わした。山崎製パンが実施している「AIB食品安全システム」という米国発の食品安全管理手法の不二家工場への導入を目指す。同日記者会見した不二家の桜井康文社長は「山崎製パンの品質管理は日本でも上の方。それを導入し、不二家の改善スピードを上げたい」と述べた。

 不二家は、1月上旬の問題発覚後、事業がほぼ停止状態にある。すでに約3週間が経過する中、フランチャイズ店オーナーや取引先からは、早期の事業再開につながる抜本的な対策を強く求められていた。不二家は、山崎製パンの支援を機に、チョコレートや清涼飲料など不二家商品の販売を中止したスーパーやコンビニエンスストアに販売再開を促す狙いもある。

 両社は、「その他の業務提携の可能性については、今後両者間で誠意を持って協議する予定」としており、物流や販売面でも提携を模索する。長引く業務停止で不二家の財務体質は悪化しており「再生には資本増強は必須」(関係者)な状況だ。不二家は出資についても要請する方針で、山崎製パンも前向きに検討する考えだ。

http://www.asahi.com/business/update/0205/098.html