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2007年02月04日(日) 00時00分

人と街つなぐ「シブヤ大学」朝日新聞

 渋谷の街を丸ごとキャンパスに見立てた「シブヤ大学」がうけている。NPO法人が手がけ、有名無名の講師陣が得意分野で講義する。主催者のねらいは、渋谷にもともとある場所や人材をネットワークのようにつなげ、「学びのインフラ」をつくること。17、18両日にある集中講座の受け付けが5日に始まる。(大波綾)

 昨年9月に開校した。これまで授業の場になったのは、明治神宮や映画館「ライズX」、タワーレコード、青山ブックセンターなどだ。

 講師陣はすでに60人を超えた。スポーツライターの乙武洋匡さん、冒険家の石川直樹さん、ミュージシャンの小林武史さんら著名人も多いが、「エコの達人」として渋谷区の清掃事務所職員が登場するなど幅広い。

 学長になった左京泰明さん(27)は、早大ラグビー部のキャプテン経験者で元住友商事の社員。「社会貢献とビジネスの両立」を模索していた時期に、渋谷全体をキャンパスに見立て渋谷に縁のある人が授業する「シブヤ大学」の構想を、別のNPOから聞いた。

 05年10月に退社し、活動に参加。いつの間にか、かじ取りをするようになった。05年8月にNPO法人「シブヤ大学」となった。

 企業などから協賛金を募っているため、実費以外は無料。2月と9月の第3土、日曜に集中講座があり、その他の月は第3土曜が授業日だ。インターネット上で先着順に受講者を募集するが、「目下の悩みは参加希望者が多く、すぐ満員になること」と左京さん。

 今月の集中講座は、17日が戸栗美術館キュレーターの中島由美さんによる「やきもの鑑賞入門講座」など。18日はプロ棋士・瀬川晶司さんによる「ようこそ将棋の世界へ」など。

 申し込みは5日午前10時から、同大学のホームページ(http://www.shibuya−univ.net/)の専用フォームから先着順で受け付け、定員になり次第締め切る。

 授業内容など詳しくは同ホームページへ。

http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000702050003