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2007年02月02日(金) 00時00分

中国は死刑囚の臓器を非常に慎重に利用朝日新聞

 外交部の定例会見で1日、姜瑜報道官が質問に答えた。

 ——人権組織は今週パリで会議を開き、2008年の北京五輪の前に死刑制度を廃止するよう中国政府に要求するといわれている。また、中国における死刑執行は透明性に欠けるとの認識だ。中国政府はなぜ、年間の死刑執行数を公表できないのか。死刑囚から移植用臓器を摘出していることで、カナダの元外交官が中国を非難したが、コメントは。

 現在、世界の半分以上の国が死刑制度を維持している。中国は一貫して「人権の尊重と保障」という憲法の精神の貫徹実施に努め、死刑を厳しく抑え、司法プロセスを通じて人権に対する法治上の要求を守っている。

 死刑数の問題だが、あなたは中国の状況を十分に理解していないようだ。人民法院(裁判所)は通常、判決の公開宣告や布告などの形で、地元の民衆に死刑判決や死刑執行の情報を公表しているし、メディアの報道もある。司法統計においては、死刑囚に関する総合的な数字はすべて、最高人民法院の院長から全国人民代表大会の代表に報告されている。したがって、いずれの状況も公開されていることになる。

 中国では死刑囚からの臓器利用は非常に慎重に行われており、厳格な法律もある。具体的には、死刑囚本人の書面による同意、衛生行政部門と高級人民法院の許可を必要としている。その他の関係部門も厳しい規定を設けている。

http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200702020238.html