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2007年02月02日(金) 20時31分

埼玉県、不二家に厳重注意 安全管理体制の確立求める朝日新聞

 埼玉県は2日、ずさんに洋生菓子を製造していた大手菓子メーカー「不二家」(本社・東京)に対し、同社埼玉工場(同県新座市)で製造・出荷に関して安全管理体制を確立するよう、厳重注意をした。同工場では期限切れの牛乳を使ったり、シュークリームの消費期限を延長したりしていたことから、県は適正な原料を使い、製品にも適正な表示を行うよう求めており、今後も立ち入り検査をして改善を指導するという。

 この問題を巡っては、大阪府が1月30日、同社に対し改善指示書を出して行政指導しており、当面の行政の対応が固まった格好だ。

 県によると、食品衛生法違反と判断されたのは、(1)06年10月21〜23日に同工場で製造したシュークリーム3種類1万4600個の消費期限を、社内基準より1日延長して同社泉佐野工場(大阪府泉佐野市)に出荷した(2)同11月8日に消費期限が1日過ぎた牛乳を原料としてシュークリーム3種類2000個を作った、2ケース。

 ただ、厚生労働省と県は、(1)健康被害が出ていない(2)違反品は現在、流通していない(3)工場は自主的に休業している、などに着目、営業停止などの行政処分まではできないと判断した。

 また、泉佐野工場から仕入れたプリンに、消費期限を1〜2日超えた日付を付けて出荷したことが同工場の記録から推定されること、食品衛生マニュアルが従業員に周知されていなかったことは、「同法違反の疑いがある」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200702020312.html