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2007年02月01日(木) 00時00分

日興上場廃止懸念…5日続落184円安ZAKZAK

 組織的に利益を水増ししていたことが判明し、上場廃止観測が強まっている日興コーディアルグループの株式が、1日も投げ売り状態となった。前日に続いて値幅制限いっぱいのストップ安に見舞われる局面もあり、株価は一時、1000円の大台を割り込んだ。終値は前日終値比184円安の1000円。これで5日続落。昨年来安値(12月20日の1099円)をあっさり更新してしまった日興株の“迷走”はしばらく続きそうだ。

 日興株は、この日も朝方から売り注文が殺到。1000円割れに近づくと買い戻しも入っていったんは下げ渋ったが、前引けにかけて再び下げ幅を拡大し、一時、前日終値比200円ストップ安の984円まで急落した。

 日興株は2005年9月に2株を1株にする株式併合を行ったが、併合実施後の1000円割れは初めて。併合を考慮すると、同年8月以来の大台割れとなった。

 午後の取引でも再びストップ安に見舞われるなど終日、大幅安の状態が続いた。証券取引等監視委員会が昨年12月18日、有価証券報告書の虚偽記載があったとして、日興に5億円の課徴金を課すよう金融庁に勧告。これを受けて東証は同日から、同社株を上場廃止の恐れがある銘柄を取引する監理ポストに移した。

 同社の株価は同月20日に1099円まで下落したが、その後は買い戻しが入り、今年1月25日には1418円まで値を戻していた。

 しかし、同社の特別調査委員会が1月30日、不正会計が意図的、組織的に進められたとする報告書を公表すると、投資家の間で、同社株の上場廃止観測が強まった。米国系格付け会社が日興株の格付けを引き下げたことも、売りを誘った。

ZAKZAK 2007/02/01

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007020153.html