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2007年01月31日(水) 00時00分

海の緊急通報118番6年連続の“迷惑” 99%が誤報 東京新聞

 海の事故現場に急行する海上保安庁の緊急ダイヤル「一一八番」通報の99%が虚報や誤報だったことが分かった。スタート翌年の二〇〇一年から六年連続の現象。「一一八」が「いいや」や「いいわ(は)」と読めるため、自分の番号を相手に通知してもいい番号「一八六」と勘違いしているらしい。一一〇番や一一九番(東京消防庁管内)の虚報などは数%にすぎず、海保は「海の緊急ダイヤル自体が『緊急事態』」として、懸命に正しい番号をPRしている。

 海保によると、一一八番の通報数は年間六十数万−八十数万件あるが、一刻を争う船舶海難・人身事故の通報は全体の1%未満で推移。毎年99%以上は、間違いや無言・いたずら電話だった。

 昨年の一一八番通報は約六十七万五千件。このうち船舶海難と人身事故は計二千二百件(0・3%)しかなかった。

 一方、情報提供や問い合わせなどを除く虚・誤報は、六十六万八千七百件余(99%)もあった。内訳は▽すぐ切れる(44%)▽間違い(31%)▽無言(20%)▽いたずら(4%)−などで、業務に支障が出る状態。自分の番号を相手に通知するつもりで「一八六」を押す代わりに「一一八」を押し、海保につながるケースが多いという。

 通知拒否の「一八四(いやよ)」から勝手に連想し、通知OKを「いいや」や「いいわ」と読める「一一八」と思いこんでいたらしい。

 市内局番が「八」で始まる札幌市の相手に携帯電話でかける場合、市外局番から(〇一一−八××−××××)だが、頭の「〇」を忘れると「一一八」につながる。このため北海道の間違いの割合は、他の地域の平均より二倍も高い。

 一一八番のいたずら・無言電話は年間二十万件前後だが、通報者の割り出しに手間取り、偽計業務妨害容疑などの逮捕者は過去に四人どまり。悪質ないたずら電話などについて、海保は地元警察への“通報”も迅速化する方針だ。

 一一八番通報では四月から、通報者の場所を自動的に表示する「位置情報通知システム」が導入される。

 現在地の説明に手間取る通報者のもとに急行できるほか、いたずら電話などの摘発も容易になるという。

<メモ>118の位置情報通知システム 4月1日から全国で一斉に導入。携帯電話からの「118」の音声通報と位置情報を各地の運用司令センターで同時に受信し、電子地図上に通報者の位置を表示する。衛星利用測位システム(GPS)機能を持つ機種はピンポイントで、そのほかは電話会社の基地局から算出した位置情報を通知する。IP電話などは契約者の住所や名前が通知される。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070131/eve_____sya_____004.shtml