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2007年01月31日(水) 22時54分

不二家3工場、国際規格の認証「保留」 7項目に不備朝日新聞

 不二家は31日、スーパーなどで販売する卸売り菓子の3工場が取得していた品質管理の国際規格認証について再審査を受けたところ、基準に達しない7項目の是正報告を求められ、認証を「保留」されたことを明らかにした。再度の認証は早くても数週間かかる見通し。また認証が認められても、小売り各社が「安心のお墨付き」と受け取る保証はなく、すぐの販売再開は厳しい情勢だ。

 不二家が31日までに審査機関から指摘された、不備は7項目に及ぶ。業界関係者は「指摘は広範囲で、問題の根深さを改めて感じる」と驚く。不二家商品への信頼回復を狙った再審査だが、むしろ「逆効果」となる可能性もある。

 不二家にとって、卸売り菓子は売上高の約半分を占める事業だけに、同社幹部は「1月中の再認証に頼っていた。目算が狂った」と戸惑いを隠さない。期待していた卸売り菓子販売再開への道のりは一段と遠くなった。

 流通現場での不二家の存在感は薄まるばかりだ。大半の小売りは、相次いで不二家の菓子販売を見合わせ、撤収した商品棚に他社の菓子を並べた。他の菓子メーカーは毎週のように新商品を発売しており、不二家が販売再開をねらっても、商品を並べる棚を確保する「場所取り競争」への参加は難しくなっている。

http://www.asahi.com/national/update/0131/TKY200701310384.html