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2007年01月30日(火) 19時34分

安倍首相の「美しい国」、野党のやり玉に 参院代表質問朝日新聞

 衆参両院で30日に行われた代表質問で、野党各党は、安倍首相のキャッチフレーズである「美しい国」を持ち出し、安倍政権を批判した。

 民主党の輿石東参院議員会長は、首相の著書「美しい国へ」に「ここ一番、国家・国民のためとあれば、批判を恐れず行動する『闘う政治家』でありたい」との趣旨を記していることに「拍手を送りたい」と褒め上げた。そのうえで、郵政離党組の自民党復党を持ち出し、「小泉改革の旗は受け継ぎたいが、改革に反対した伝統的な支持層の票も戻ってきてほしい。どっちつかずの態度だ」と批判した。

 これに対し、首相は「いかなる政治にも批判はつきまとう。たじろぐことなく、今後とも信念を貫く」と切り返した。

 このほか、共産党の志位委員長は、閣僚らの政治とカネをめぐる問題などを挙げ、「『美しい国』どころか『醜い政治』が国民から指弾されている」と指摘。社民党の辻元清美政審会長代理も、柳沢厚生労働相の「女性は子供を産む機械」との発言について「欧米では罷免だ。早くしないと、国際的に恥だ。これが美しい国づくり内閣か」と皮肉った。

 7月の参院選に向けて与野党の対決姿勢は強まるだけに、「美しい国」はますますやり玉に挙げられそうだ。

http://www.asahi.com/politics/update/0130/010.html