偽ブランド品の販売業者と知りながら商品代金引換配送契約を結び、ネットオークションの落札者に偽物を販売していたとして大阪、兵庫、奈良三府県警の合同捜査本部は２９日までに、商標法違反（販売目的所持）容疑で神戸市北区のヤマト運輸社員の男（４２）を逮捕した。男は２９日付で懲戒解雇された。
偽物販売業者ら２５人も同容疑で逮捕し、グッチなど有名ブランドの偽物のバッグや財布など約３万点を押収。主犯格とみられ、逃走している兵庫県芦屋市の会社役員の男（３２）を指名手配した。
捜査本部によると、業者らは正規品の２割程度で販売、２００３年１０月ごろから約４０億円を売り上げたとみられる。
調べでは、男は販売業者らと共謀。昨年８月、グッチに似せた商標の財布をネットオークションに出品、横浜市の女性に約９０００円で販売した疑い。
男が業者を取りまとめ、ヤマト運輸社員の男は兵庫支店の芦屋エリア責任者としてヤマト運輸の窓口となっていたと捜査本部はみている。男は「偽ブランド品と知っていたが謝礼は受け取っていない」と供述、捜査本部は動機を追及する。
ヤマト運輸の持ち株会社ヤマトホールディングスは「誠に遺憾。今後は契約時の調査を厳重に行う」とコメントした。
ZAKZAK 2007/01/30