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2007年01月30日(火) 00時00分

“氷河期出身”フリーターの能力開発支援、首相が指示ZAKZAK

 安倍晋三首相は29日の経済財政諮問会議で、企業が不況で採用を抑えた「就職氷河期」に就職時期を迎え、正社員になれなかったフリーターたちの能力開発を支援する政策を早急にまとめるよう指示した。

 安倍首相は「(人材の)底上げは成長力強化に重要だ。所得や生活水準を引き上げ、格差の固定化を防ぐ必要がある」と強調。6月の骨太方針の策定より前に、政策を立案する考えを示し、塩崎恭久官房長官と大田弘子経済財政担当相を中心に調整するよう求めた。

 フリーター対策を急ぐのは、民主党などから出ている格差拡大への批判に対抗するためとみられる。大田経財相は会議終了後に記者会見し「一カ月程度で政策の大きな方向性を出したい」と話した。

 新たな支援策は、1990年代後半に高校や大学を卒業し、思うように就職できなかったフリーターらを念頭に置いているとみられる。リストラ対象になった中高年、子育て中の女性なども対象とし、「能力形成支援プログラム」をまとめたり、生活保護を受けている人の就職促進策を検討する。

 この日の諮問会議は今年の重点課題として、(1)サービス産業の情報技術(IT)活用などを柱とする「生産性倍増計画(仮称)」(2)少子化対策(3)IT産業の国際競争力強化—などを承認した。

ZAKZAK 2007/01/30

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007013038.html