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2007年01月30日(火) 00時00分

『リッチランド』会長ら逮捕へ 東京新聞

 実態の伴わない投資話で高金利と元本保証を約束して多額の金を集めたとして、警視庁生活経済課と静岡、福岡両県警の合同捜査本部は三十日にも、詐欺容疑で健康食品販売会社「リッチランド」(東京都北区)の佐伯万寿夫会長(61)=埼玉県川口市=と同社幹部ら十数人を逮捕する方針を固めた。

 同社は健康食品や家電製品などを一口五十万円で販売、その代金を沈没船引き揚げ事業などに当てて利益還元し、配当するという商品売買の形を装った投資話を会員に持ち掛けた。新規会員紹介で報酬を出し、出資額などに応じ、会員を昇格させるマルチ商法のシステムを取り入れており、全国約一万人から約五百億円を集めたとみられる。

 調べでは、佐伯会長らは利益を出す見通しがないにもかかわらず、「商品を買えば、半年で倍にして返す」などと高金利を約束して出資を募り、数億円をだまし取った疑いが持たれている。

 警視庁は二〇〇五年六月、出資法違反容疑で同社本社など約三十カ所を家宅捜索。昨年五月に合同捜査本部を設置し、詐欺容疑での立件を視野に、押収した資料の分析や同社幹部から事情を聴くなど捜査。投資を募った事業に実現性がなく、詐欺に当たると判断した。集めた金も事業につぎ込まれず、他の会員への配当に回るなどしていた可能性があるとみている。

 民間信用調査機関によると、同社は一九九九年十一月、健康食品や宝飾品などを販売する会社として設立。社名変更を繰り返しながら営業を続けた。資本金二千万円、〇四年十一月期の売上高は二十八億円、従業員四十人。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070130/mng_____sya_____009.shtml