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2007年01月30日(火) 00時00分

元水道課長ら罪状認める 野木・競売入札妨害初公判 東京新聞

 昨年七月、野木町発注の道路工事の指名競争入札で設計価格を漏らしたとして、競売入札妨害罪に問われた元同町水道課長・長浜明(59)、元建設会社社長・老沼清一郎(57)の両被告の初公判が二十九日、宇都宮地裁(池本寿美子裁判官)であり、両被告は罪状認否で起訴事実を認めた。

 検察側の冒頭陳述によると、老沼被告は「自分には役場の人事などに影響力がある」と周囲に吹聴。二〇〇五年二月ごろには、役場内で世間話をする間柄だった長浜被告に「今度は水道課など、工事を発注する部署の課長をやってみてはどうか」などと言っていた。

 同被告が同年四月、実際に水道課長に就任すると、老沼被告は設計価格などを漏らすように依頼。長浜被告は、自分が課長に就任したのは老沼被告の影響力によるものと考えて、応じるようになったという。

 次回三月五日に論告求刑・最終弁論が行われ、結審する見通し。

 同事件をめぐっては、老沼被告が同町幹部に金銭を提供した疑いも浮上し、県警が捜査。

 これに対し、老沼被告側は、政治献金としての提供を認めたものの、贈賄には当たらないと主張。金銭を提供されたとされる町幹部は「そのような事実は一切ない」と否定している。

 県警はなお捜査を進めているが、提供の趣旨などについて、裏付けは難航しており、立件は不透明だ。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20070130/lcl_____tcg_____000.shtml