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2007年01月29日(月) 00時00分

前代未聞、4大関聴取−朝青龍八百長疑惑ZAKZAK

 果たして4大関の口からどんな衝撃的な証言が飛び出すのか。すでに先週、ひそかに行われた琴光喜、雅山、琴奨菊、安馬、時天空、露鵬、黒海ら、関脇以下の7力士と、朝青龍の師匠の高砂親方(元大関朝潮)に対する事情聴取では「知らない」と全員が口をそろえて答え、八百長疑惑を全面否定している。おそらく今日の大関陣、さらに30日に予定されている朝青龍や“なか盆(仲介者)”と報じられている幕下の旭天山(大島)らも、同じ結末になるに違いない。

 このことを裏付けるように、問題の朝青龍は27日、V20を達成した初場所後、初めて両国国技館で行われた準年寄の闘牙親方(元小結)の断髪式に現れて、「あり得ないことを書かれて、すごく残念。事実じゃないし、迷惑だ。あまり変なことを書くと訴えるぞ」と取り囲んだ報道陣をものすごい形相でにらみつけ、追い払っている。

 これらの否定証言を受けた相撲協会の出方も気になる。果たして暴露報道した週刊現代にどう反撃するのか。ヒントとなるのが7年前の平成12年初場所後に起こった八百長疑惑だ。このときは、すでに引退した元小結板井の板井圭介さんが日本外国特派員協会で行われた講演会で「私は横綱曙に40万円で自分から星を売りつけました」と爆弾告白。当時、八百長をやっているとみられる力士として曙ら、現役力士18人の実名をあげた。これに対して時津風理事長(元大関豊山)は、「過去にも、八百長について取りざたされたことがあり、事実関係を個々の力士に問いただしたことがあったが、誰1人として認めていない。協会としては八百長はないと断言する」とただちに否定。後日、板井さんに抗議文を送付している。

 一方の当事者が「私はやりました」と自白しているのに、相撲協会は「そんな事実はない」ときっぱり言い切り、貫いたのだから、今回も疑惑を認めるとは思えない。むしろ、力士を事情聴取しただけでもよく対応したと言うべきか。

 法的手段に訴えようにも、八百長をやったという証拠と同じように、絶対になかったとする証拠もなかなか見つけにくい。八百長論争は幽霊の存在を論じるのと同じで、あると思えばあり、ないと思えばないといわれる。今回もまた、正体のしれないまま、幕を閉じるのだろうか。 

ZAKZAK 2007/01/29

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007012901.html