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2007年01月29日(月) 14時02分

事務所費公表を提案 民主の小沢代表が代表質問で朝日新聞

 安倍首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が29日午後、衆院で始まった。民主党の小沢代表は、閣僚や与野党幹部に広がる「事務所費」をめぐる疑惑について「責任ある立場の政治家はすべて事務所費の詳細を公表したらどうか」と提案。女性を「子供を産む機械や装置」に例えた柳沢厚生労働相に対しても、任命権者としての首相の見解をただした。政治の最優先課題は、首相が唱える「憲法改正」か、民主党の「生活維新」か、国会論戦を通じて「参院選で国民の審判を仰ぐべきだ」と呼びかけた。

 事務所費をめぐっては、佐田玄一郎前行革担当相が昨年末に引責辞任したが、年が明けて松岡農水相や伊吹文部科学相、自民党の中川昭一政調会長、民主党の松本剛明政調会長らの問題も浮上。小沢氏も秘書用宿舎の建設費を含む4億円超を事務所費として支出したことに対し、与党から「常識を超える金額だ」などと批判されていた。

 小沢氏は、自ら領収書など詳細を公表する用意があると表明。民主党出身の角田義一参院副議長が政治資金収支報告書への不記載問題で辞任を表明したことについても「関連資料を紛失してしまい、十分に説明しきれないという一点で政治責任を取られた」と述べた。

 それに対して、佐田氏や松岡氏らは事実関係を明らかにせず、首相も実態解明を指示していないと指摘。疑惑を持たれた政府・自民党の政治家が説明責任を果たさない場合は「政治責任を取っていただくしかない」と詰め寄った。政治資金規正法の改正などは「説明責任を果たした上で行うべきだ」と強調した。

 一方、小沢氏は、柳沢氏の発言について、首相が施政方針で「女性の活躍は国の新たな活力の源だ」と述べたことを引き合いに「何と釈明しようとも、政治家である以前に、人間として許されない」と指摘した。

http://www.asahi.com/politics/update/0129/008.html