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2007年01月28日(日) 00時00分

回収湯沸かし器改造原因 パロマ はんだ割れ6割超 東京新聞

 パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、同社が点検、回収した湯沸かし器のうち計二百三十台に不正改造があり、その六−七割の改造は、基板の「はんだ割れ」が原因で行われていたことが二十七日、分かった。警視庁捜査一課は同日、業務上過失致死傷の疑いで、同社や親会社のパロマなどを一斉捜索。はんだ割れ多発が不正改造を誘発し、一連のCO中毒事故につながった可能性があるとみて、同社の事故対応について解明を進めている。 

 パロマは昨年八月、経済産業省の回収命令を受け、瞬間湯沸かし器七機種の点検、回収を開始。今月二十三日現在で、全体の99・5%に当たる一万九千四百四十四台の点検を終了した。不正改造があった二百三十台は、ほぼすべての都道府県で確認され、全国に不正改造がまん延していた実態が浮かび上がった。

 はんだ割れが生じていない三−四割の不正改造は、安全装置内にごみなどが付着して、点火しにくくなるなどしたため、改造が行われたとみられる。

 警視庁は同社が不正改造まん延に気付きながら、十分な安全対策を取らなかったことで、事故が繰り返された可能性もあるとみて捜査している。特に捜索容疑となった〇五年十一月の上嶋浩幸さん=当時(18)=のCO中毒事故で、不正改造したとみられる修理業者に、同社の安全指導が具体的にどのような形で伝わっていたかを調べている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070128/mng_____sya_____012.shtml