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2007年01月28日(日) 21時56分

子供の笑顔が促すスピードダウン 自動車大国ドイツ朝日新聞

 安全運転に「Danke(ありがとう)」——。交通事故を減らそうと、自動車大国ドイツの首都ベルリン市が、子どもの写真入りの看板を通学路などに掲げ、効果を上げている。速度違反など厳しい取り締まりだけでなく、あどけない笑顔でドライバーに安全走行を訴えようという作戦だ。

効果を上げている子どもの写真付き看板。速度違反しなければ「Danke!」=ベルリン市内で

 看板は交通標識のように道路脇に設置され、子どもの顔写真の下に電光掲示板が付いている。掲示板には、速度測定器を内蔵しており、車が規定速度を超えて通過した場合は「Langsam(ゆっくり)!」、規定内だと「Danke!」と緑色の文字盤が点滅する。太陽電池式で顔写真は男の子と女の子の2パターンある。05年に3基を試験導入したところ、この付近の速度超過者が15%減ったため今年本格導入を決定。約48万ユーロ(約7600万円)で計約40カ所に設置する。

 市の担当者は「かわいい子どものメッセージはドライバーの心に届いているようです」。

http://www.asahi.com/international/update/0128/015.html