記事登録
2007年01月27日(土) 15時29分

三菱UFJ銀、行政処分へ 飛鳥会事件で旧三和癒着朝日新聞

 旧三和(現三菱東京UFJ)銀行員が融資先の業務上横領事件に関与していた問題などにからみ、金融庁は27日、三菱東京UFJ銀に対し2月中旬をめどに行政処分を出す方針を固めた。一部業務の停止命令も視野に検討している。旧三和銀経営陣が長期間にわたって不正を放置してきた責任は重大として、再発防止へ厳しい処分が必要と判断した。

 三菱東京UFJ銀は中国や米国の監督当局からも行政処分を受けており、早急な法令順守態勢の整備が求められる。処分が出れば、同行は経営責任を取り畔柳信雄頭取らの役員報酬を一定期間減額する見通し。

 関係者によると、旧三和銀は、大阪市所在の財団法人「飛鳥会」の元理事長で、業務上横領と詐欺の罪に問われている小西邦彦被告と癒着。淡路支店の行員が84年ごろから財団事務所に常駐して経理を担当し、小西被告側に続けた多額の融資が回収不能となった。

 大阪地裁が24日、小西被告に懲役6年の実刑判決を言い渡した。三菱東京UFJ銀や系列ノンバンクは、未回収の計80億円の返済を求める訴訟を起こしている。

 金融庁は旧三和銀経営陣が小西被告側の要求に対し、法的措置も含む適切な対応をしなかったことを問題視している。一部業務の停止の場合、新規融資の一定期間の禁止などを検討しているとみられる。

http://www.asahi.com/business/update/0127/020.html