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2007年01月27日(土) 00時00分

過って設計図書に金額/松江市朝日新聞

∞ 入札予定通り/松江市発注トンネル工事 ∞

 松江市は26日、市発注の市道トンネル工事で、入札参加業者に工事概要や図面などを示す設計図書に、過って設計金額を記載したまま販売するミスがあったと発表した。設計金額は予定価格に近く、「業者にとって入札額を決めるうえで非常に参考になる」(同市管財入札課)情報だが、市は「参加業者すべてに同じ図書が渡っており、公平性・競争性は確保されている」として、予定通り29日に入札をするとしている。

 同市によると、工事は同市鹿島町の市道片句深田線のトンネル建設工事。設計図書のデータは土木課が作成し、金額を伏せるコンピューター処理をして、業者に印刷を委託した。しかし、実際の印刷物には金額が表示され、同課で印刷を確認した際も記載を見落としていた。

 設計図書は入札参加申請書の提出締め切りの今月12日までに、参加予定の二つの特別共同企業体(JV)に計2部が販売された。23日にJVからの指摘でミスが判明したという。

 同工事をめぐっては、市が昨年10月、大手と地元業者でJVをつくることを要件に、地元業者26社と市外の大手業者13社を指名した。しかし、「低価格受注の懸念がある」などとして地元業者の多くがJVの結成を拒否し、大手全社が入札参加を辞退した。このため試行中の一般競争入札で公告し、地元業者だけのJVの参加も認める異例の経過をたどった。

http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000000701270004