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2007年01月26日(金) 00時00分

【南信】 市税など悪質滞納者の車を差し押さえ 伊那市が「タイヤロック」 中日新聞

 伊那市は25日、市税などの未収金対策で、自動車を運行不能状態にする「タイヤロック装置」を使い、悪質な滞納者の所有車を差し押さえることを明らかにした。同市はこの取り組みで、累計17億円に達している未収金の回収を急ぐ。

 自動車の差し押さえは、高級乗用車を所有するなど、市税を納付する能力があるのに、再三の催告にも応じない滞納者に対してで、市県民税、固定資産税、国民健康保険税、軽自動車税が対象税目となる。

 市は、約2万6000円で、普通車用と軽自動車用のタイヤロック装置2台をすでに購入している。普通車の場合、市は運輸支局に差し押さえ登録し、それらを装着後も、納付がない場合には、自動車を引き上げ、公売する。

 タイヤロックを使った自動車の差し押さえは県や山ノ内町がすでに実施。県は昨年、218台を差し押さえ登録したが、このうち90%以上が装着前に納付や納付誓約があった。県諏訪地方事務所と同所管内の市町村も1月末から同様の取り組みを始める。

 小坂樫男市長は「慎重に進めていきたいが、どう見てもお金があるのに払わないという滞納者を減らすための抑止効果を期待したい」と話している。

 (相坂穣)


http://www.chunichi.co.jp/00/ngn/20070126/lcl_____ngn_____009.shtml