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2007年01月25日(木) 00時00分

納豆へエール続々!! 興毅「かわいそうや」ZAKZAK

 番組を制作した関西テレビによれば、今回の放送の“肝”となったのは、「DHEA」という副腎から分泌されるホルモン。このDHEAにダイエット効果があるというアメリカの学説と納豆に含まれるイソフラボンでDHEAが増加するとの学説をもとに、ダイエット効果を検証しようというのが、番組の大まかな流れだった。その際、被験者の写真を別人とすり替え、研究者のコメントを歪曲、さらに、データを捏造してしまったというのが騒動の顛末だ。

 学説を裏付ける時間がなかったのか、満足な結果が得られずに“色を付けた”のか、事に至った経緯は「調査中」(同局広報担当者)というが、制作時点で「納豆にダイエット効果がある」という確証が得られていなかったのは確かなようだ。

 実際、今回の納豆ダイエットに疑問を呈す学者は多い。

 「これまでの研究では、DHEAとイソフラボンの相関性は立証されていない。そもそも(番組のように)被験者が少人数である上、2週間ほどの短期間の実験では立証できない」と指摘するのは“納豆博士”として知られる倉敷芸術科学大の須見洋行教授。仮にそうした実験方法で効果が表れたとしても、それは一時的な結果として捉えるべきという。「多くの被験者を用意し、数年がかりの長期的な実験を行って初めて結果が得られる」というわけだ。

 いずれにせよ、今のところ納豆にダイエット効果があるか否かは解明されていないのは確かなところ。それでも、納豆が国民的な健康食品であることに違いはない。納豆の普及に努める全国納豆協同組合連合会の事務局担当者も、「納豆に含まれるビタミンK2がカルシウムの吸着率をアップさせたり、納豆を食べ続けることで血中のポリアミン濃度が上昇し、血管が丈夫になるといった効果がある」と納豆の有用性をPRする。

 今回の騒動後、同組合に対し、「納豆のおかげでお通じが良くなった」「肌が綺麗になった」など、消費者からの“エール”の言葉も寄せられているという。

 前世界チャンプも助け船を出した。亀田は24日、東京・協栄ジムで行われた公開スパーリングの席上、「納豆は何もしてへんし、しゃべられへんからかわいそうや。納豆でダイエットできるわけないやろ。筋肉がつくんやで」と同情して見せた。

 とはいえ、番組に携わった制作者の責任が軽くなるわけではない。番組の打ち切りは決定したものの、視聴者の信頼回復のためにも引き続き原因究明に尽力して欲しい。

ZAKZAK 2007/01/25

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007012501.html