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2007年01月24日(水) 11時57分

当時13歳の少年院送致決定 ホームレス襲撃で家裁支部朝日新聞

 愛知県岡崎市で昨年11月、無職花岡美代子さん(当時69)が殺されるなどしたホームレス襲撃事件で、名古屋家裁岡崎支部は24日、強盗殺人の非行事実などで送致された同市内の中学2年の男子生徒(14)=花岡さん事件当時は13歳=の審判を開いた。野田弘明裁判長は、強盗殺人の非行事実について少年の殺意を認めず、強盗致死と認定したうえで、4年程度の相当長期の処遇勧告を付け、初等少年院への送致を決定した。

 野田裁判長は、殺意を認めなかった理由について「少年は被害者を川に投げ捨てることに協力したが、共犯者の指示を断りにくい立場にいた。共犯者間で従属的な地位で、襲撃も初めてだった」などと述べた。

 送致事実によると、少年は、強盗殺人罪などで起訴された住所不定、無職木村邦寛被告(28)と同級生の少年2人(いずれも14歳)と共謀。昨年11月19日午前1時ごろ、岡崎市内の乙川にかかる明神橋下の河川敷で、花岡さんの頭や顔、背中などを鉄パイプで殴るなどの暴行を加え、内臓破裂などで失血死させた。

 また、昨年12月12日、岡崎市内で軽乗用車を盗んだうえ、同県豊田市内の公園で、女性を暴行して別の軽乗用車を奪い、2週間のけがを負わせた。

 花岡さんの事件で、少年は愛知県警の調べに対し、「死んでも構わないと思った」などと殺意を認めたとされる。しかし、少年はその後、付添人の弁護士に「死ぬとは思わなかった」「胸から上は殴っておらず、パイプを振りかざしてもいない」などと説明。付添人は審判で、少年に殺意は認められず、強盗致死にとどまると主張してきた。

 この事件では、関与したとされる少年3人のうち、当時13歳だったもう1人の少年(14)に対し同支部が15日、殺意を認めず、強盗致死と認定し、少なくとも4年以上との処遇勧告付きで初等少年院送致の決定を出している。

 事件当時から14歳だった少年は強盗殺人容疑で県警に逮捕され、その後、家裁送致されている。

http://www.asahi.com/national/update/0124/NGY200701240004.html