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2007年01月24日(水) 21時07分

消費期限切れ問題の不二家、3月期業績を大幅下方修正読売新聞

 消費期限切れの牛乳などを使った洋菓子を製造・出荷していた不二家の桜井康文社長は24日、記者会見を開き、2007年3月期の業績について、「大幅な赤字になる」と述べ、業績予想を大幅に下方修正する見通しを明らかにした。

 不二家は07年3月期の連結税引き後利益を8億円の黒字と見込んでいた。

 桜井社長は、下方修正を公表する時期について、「状況が見通せた段階で行いたい」とした。

 経営再建を巡り他メーカーから支援を受けるかどうかについて、「自主再建できれば一番いい」と、支援を求めない方針を正式に表明した。

 そのうえで、「(社名の)『不二家』、(キャンデーの)『ミルキー』、(ブランドの)『ペコちゃん』は一体感があり、切り離すとブランド価値がかなり落ちる」と述べた。支援を受ける場合に、不二家の事業の分割が有力とみられる点に、社内の反発が強いことをうかがわせた。

 ただ、自力再建は「原則(として)」とも述べ、最終的に他社の支援を仰ぐ可能性にも含みをもたせた。

 一方、再発防止の一環として、全社的に品質管理の国際規格「ISO9001」を取得する考えを明らかにした。

 会見は、外部有識者による「『外部から不二家を変える』改革委員会」(委員長・田中一昭拓殖大教授)の第2回会合後に開いた。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070124ib24.htm