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2007年01月24日(水) 20時43分

「だめだ」 不二家社長に外部専門家から厳しい意見続出朝日新聞

 期限切れの原材料を使用した問題で揺れる不二家が立ち上げた、有識者による「『外部から不二家を変える』改革委員会」(委員長・田中一昭拓殖大教授)の第2回会合が24日、開かれた。

「外部から不二家を変える」改革委員会の田中委員長らと会見に臨む不二家の桜井社長(左から2人目)=24日午後8時10分、東京都内のホテルで

 会議では就任したばかりの桜井康文社長が、24日に実施した埼玉工場(埼玉県新座市)視察の結果などを報告。「品質保証体制が脆弱(ぜいじゃく)だったことが不祥事につながった」との認識を示し、全社を挙げて食品衛生について勉強するとした。

 会合後に記者会見した田中委員長によると、委員からは「(食品衛生の)勉強とは何なのか。ただ上司に教わるだけではだめだ」「他社も積極的に見学すべきだ」などの意見が出た。また「新社長が辣腕(らつわん)をふるえる環境整備が図られているか」と企業体質についても言及するなど、厳しい意見が続出した。

 桜井社長は、今期(07年3月期)決算の見通しについて「額は言えないが、大幅な赤字は避けられない」と述べた。

 また23日に電話会談した森永製菓との提携については、あくまで自主再建が原則だとし、「今後の課題として考えていきたい」と述べるにとどまった。また休止している洋菓子工場については「拙速な対応はせず、外部の方の提言に基づいてやる」と、早期再開にはこだわらない考えを示した。

http://www.asahi.com/national/update/0124/TKY200701240318.html