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2007年01月24日(水) 06時00分

「踏み字」強要された男性が警部補を鹿児島地検に告訴へ朝日新聞

 03年の鹿児島県議選をめぐる公選法違反事件の捜査で、県警の警部補(44)から任意の事情聴取を受けた際、警部補が勝手に紙に書き込んだ親族の名前やメッセージを踏まされるなどして自白を強要されたとして、同県志布志市志布志町のホテル経営、川畑幸夫さん(61)が、この警部補を特別公務員暴行陵虐の疑いで鹿児島地検に告訴することが、分かった。早ければ24日にも告訴するという。

 川畑さんは、この拷問的な取り調べによって精神的苦痛を受けたとして慰謝料などを求めて県を提訴。18日の鹿児島地裁判決は「公権力を笠に着て常軌を逸した行為」などと指弾したうえで県に60万円の支払いを命じている。

 判決によると、川畑さんは03年4月中旬の3日間、支援する候補者への投票を依頼する目的でビールを配ったなどとして任意聴取を受けた。この際、警部補は「早く正直なじいちゃんになって」などと家族からのメッセージに見立てた文言を3枚の紙に書き入れた後、川畑さんの両足首をつかんで踏ませた。

http://www.asahi.com/national/update/0124/SEB200701230020.html