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2007年01月23日(火) 23時28分

データねつ造、関西テレビが処分発表…番組も打ち切り読売新聞

 フジテレビ系の情報番組「発掘!あるある大事典2」で納豆のダイエット効果を示すデータのほとんどが捏造(ねつぞう)されていた問題で、関西テレビは23日、千草宗一郎社長をはじめとする取締役3人の役員報酬カット、1人の降格、制作局長ら3人の解職など関係者計10人の処分(同日付)を発表した。

 また、同番組の打ち切りを正式に明らかにした。捏造問題の真相究明が終わらないうちに処分を決めるという異例の対応で、処分の公表についても記者会見を開かず、報道各社にファクスを送っただけだった。

 処分は、千草社長を役員報酬30%カット3か月▽山本紘(ひろし)専務を同10%カット3か月▽志村義奉(よしとも)常務を同10%カット3か月▽岡林可典(よしのり)常務(編成局・制作局担当)を無任所の取締役に降格▽制作局長、東京支社制作部長、同部プロデューサーを解職(いずれも局・部付)▽編成局長と東京支社長、同支社制作部員をけん責——とした。

 管理責任のほか、同部プロデューサーと同支社制作部員の2人は、番組制作に直接かかわっていたことから対象とした。

 同社広報部は「処分は当社の基準に照らして判断した。現段階で分かっていることに対しての処分であり、新たな問題が明らかになった場合は、その都度対応する」としている。

 同社では、社内に対策本部を設け、局長級による調査班を発足させた。さらに、外部の有識者らによる調査委員会を近く設置。「日本テレワーク」(本社・東京)に制作を下請けさせた番組が、どのように捏造されたのかを検証していくという。

 捏造の内容が悪質で、視聴者への影響も大きかっただけに、調査結果によっては千草社長の進退問題に発展する可能性もある。

 日曜午後9時からの1時間枠で放送していたこの番組の打ち切り後の対応については、今月28日は情報番組「スタ☆メン」を拡大して放送、その後はフジテレビなどと協議して決める。

 関西テレビの千草社長は「番組をこのような形で終えることになり、誠に申し訳なく思っております。現在、原因究明に全力をあげて取り組んでおり、信頼回復に向け、努力致します」とのコメントを出した。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070123i111.htm