記事登録
2007年01月22日(月) 00時00分

不二家へ行政処分も 厚労省 食品衛生法で 中日新聞

 大手菓子メーカー「不二家」がプリンなどの消費期限を一日長く表示していた問題で、厚生労働省は、現場の工場だけでなく本社が関与していた可能性もあるとみて、食品衛生法に基づく営業停止などの行政処分の検討を始めた。本社に立ち入り検査をした農林水産省も、今週再度役員を呼び、指導をする方針。

 行政処分を検討しているのは、泉佐野工場(大阪府)で製造し、埼玉工場に運ばれたプリンやシュークリームの消費期限が社内基準より一日長く表示されていた点。

 厚労、農水両省のガイドラインは「理化学試験や微生物試験の結果に基づき、消費期限を客観的に設定する」と規定。不二家は実際に社内での試験を経て消費期限を決めており、「一日であっても、期限を越えれば食品の安全性を損なう可能性がないとはいえない」(厚労省担当者)という。

 さらに泉佐野工場の工場長は大阪府に対し「(表示延長は)本社も了解していた」と説明。厚労省は工場と本社の間でどのようなやりとりがあったか見極めた上で、本社の関与が確認できれば、部署を限定した営業停止などの行政処分も検討する。実際に処分を出すのは都道府県知事となる。

 また埼玉工場が埼玉県に提出した報告書がずさんだったことから、同工場に再提出を求めている報告書に虚偽の内容があった場合は刑事告発も辞さない構えだ。


http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20070122/mng_____sei_____001.shtml