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2007年01月22日(月) 23時00分

高齢者狙い「叙勲」「皇室」商品、2社を業務停止処分読売新聞

 高齢者に虚偽の説明をして「叙勲」や「皇室」の関連商品を購入させようとしたとして、経済産業省は22日、「清風社」(東京都中野区)と「インフォメーションプロダクト」(台東区)の2社を特定商取引法に基づき、3か月の業務停止処分とした。

 同省によると、清風社は過去に叙勲や褒章を受けた高齢者に「叙勲文化社」を名乗って電話し、「買っていないのはあなただけ」などと言って、メダルや襟章などを約30万〜70万円で売りつけていた。中には百数十万円支払った高齢者もおり、年間の売上高は約3億2000万円に上るという。

 電話勧誘は、同社社員と、同社代理店「アピール」(広島市)の代表で、テレビにリポーターで出演経験のある女性が担当。同省では、行政処分の対象とならないが、悪質な商行為に加担したとして、この代理店と女性の氏名も公表した。

 一方、インフォ社は「日本皇室図書刊行会」を名乗って高齢者に電話勧誘。「天皇陛下を尊敬しないのか」などと言って、皇室関連の書籍や写真集(いずれも6万円)などを販売し、年間3000万円以上の売り上げがあった。本来必要のないクーリングオフの経費として3000円要求したこともあった。

 全国の消費者センターには2004年度以降、それぞれ400件以上の苦情や相談が寄せられていた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070122i215.htm