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2007年01月21日(日) 23時44分

地検が摘発チーム読売新聞

悪質運転者逃げ得許さぬ

 悪質ドライバーの〈逃げ得〉は許さない——。無免許、飲酒運転などが後を絶たない中、地検は、再三にわたる出頭要請に応じないまま公訴時効が迫った道交法違反事件の容疑者について、プロジェクトチームを編成し、積極的な摘発に乗り出した。

 地検によると、県警から送検される年間の同法違反事件は2005年が5万2590件、06年が4万6684件と、毎年5万件前後で推移。このうち容疑者が身柄を拘束されない書類送検は、9割以上を占める。

 中には県警の取り調べには応じたものの、地検の出頭要請に応じず、取り調べができないまま時効が成立し、不起訴処分にせざるを得ないケースがあるという。

 このため、地検は昨年10月、交通部に加え、通常は独自事件の捜査などで容疑者の所在確認をしたり、情報収集をしたりするなど機動力のある特別刑事部の係官計6人でチームを結成。「ダメ!逃げ得」PT(プロジェクトチーム)と名付けた。

 これまでに道交法違反(無免許、酒気帯び運転など)容疑などで3人を逮捕するなど、計6人を同法違反などの罪で起訴、在宅起訴した。うち1人は、約1か月後に公訴時効成立が迫っており、調べに対し「このまま逃げられるだろうと思った」と供述したという。

 地検の大野宗・次席検事は「悪質ドライバーを徹底的に取り締まり、悲惨な事故の防止につなげたい」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news001.htm