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2007年01月20日(土) 00時00分

食品売り場 異変有り朝日新聞

∞テレビで納豆人気/不二家は不祥事で撤去∞

 全国各地のスーパーの食品売り場と同様、県内の売り場でも、ある品がなくなっている。今月初めのテレビ番組でダイエット効果がうたわれた納豆と消費期限切れの原料使用が明らかになった不二家製の商品だ。評判が招いた品薄と不祥事による撤去。売り場担当者は年始め早々、対応に追われている。

◇一喜一憂 対応に四苦八苦◇

 ●ダイエット

 飛ぶように売れている納豆。県内にスーパー9店を展開するフーズマーケットホック(本社・安来市赤江町)では、一日の売り上げが8日以降、通常を上回る日が続き、多い日には3倍を記録。「みしまや」(本社・松江市雑賀町)でも多くの店舗で8日から、閉店前に売り切れになっているという。

 7日のフジテレビ系情報番組でダイエット効果があると放送されたのが、ブームのきっかけ。1人の客が数パックずつを買い物カゴに入れ、12個入りのケースを買っていく人もいる。

 19日、みしまや田和山店で、6個を買った松江市乃木福富町の主婦秦和子さん(69)は「昨日は売り切れでした。ないとよけいに欲しくなりますね」。

 みしまやの武田晃佳(あきよし)・商品部日配マネジャーは「全国的に発注過剰の状態なので、注文の3割程度しか納入できない」と対応に四苦八苦していた。

 県内に5店舗を持つ「ふくしま」も品薄状態は変わらない。福島幸雄社長は「テレビや雑誌でダイエット効果が伝えられた商品はこれまでも一時的に売り上げが伸びた」と振り返り、「個人的にはバランス良く食べるのが一番良いと思うのですが」と苦笑い。

 ●安全重視

 みしまやは16日、チョコレートやキャンデーなど不二家商品約20種類すべてを全15店舗から撤去。空いたスペースは他社品で埋めた。伊東一郎・商品部菓子マネジャーは「安全性が確認されるまで商品は置きません」と話す。

 県内に計6店舗あるマイカルとイオンの系列店は、15日夜までに商品を撤去。「安心してお客様に提供できるまで販売を見合わせます」と記したカードを、売り場に表示した。

http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000000701200001