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2007年01月19日(金) 03時04分

不二家、泉佐野工場でも期限延ばし出荷…本社も承知読売新聞

 期限切れの原料使用が問題となっている大手菓子メーカー「不二家」(本社・東京)で、同社の泉佐野工場(大阪府泉佐野市)が2005年7月、埼玉工場(埼玉県新座市)に、消費期限を社内基準より1日長く表示したシュークリーム計約1万9000個を納入していたことが18日、大阪府の調査でわかった。

 泉佐野工場の工場長は府の調査に対し、「本社も了解していた」と話している。同社の製造・販売を巡る不正に、本社が関与していたことがわかったのは初めて。

 府によると、05年7月11日と12日に、泉佐野工場で製造したシュークリーム計約1万9000個を埼玉工場に出荷する際、消費期限を社内基準より1日長く表示していたという。

 さらに、06年10月22日〜24日の3日間、同様の表示をしたシュークリーム計約1万4600個を埼玉工場から納入し、関西を中心に北陸や中国、東海地方の小売店などに販売していた。これらの不正について、泉佐野工場の工場長は、「本社も了解していた」と話した。

 一方、埼玉県は18日、泉佐野工場で製造したプリン4種類を埼玉工場で受け入れ、消費期限を刻印して出荷していたことを確認したと発表した。食品衛生法では「製造者」が消費期限を表示すべきだとしており、食品衛生法に違反する可能性がある。泉佐野工場で消費期限を刻印しなかったことについて、同工場長は大阪府に対し、「表示を入れないことは本社も承知していた」と話しているという。

 こうしたことについて、不二家の広報担当者は「検査を受ける立場なので、詳細については現時点でコメントを差し控えたい」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070119i301.htm?from=main3