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2007年01月19日(金) 13時29分

組織委カンカン、北京五輪ロゴにネットでいたずら横行読売新聞

 【北京=竹内誠一郎】2008年北京五輪の公式エンブレムと公式マスコットを加工してちゃかした画像が中国のネット上で出回り、波紋を呼んでいる。

 悪気のないいたずらのようだが、北京五輪組織委は「五輪精神を冒とくするだけでなく、法律上の権利侵害行為だ」と激しく非難している。

 エンブレムは、赤地に白抜きで人の形に見える中国古代文字の「京」の字が主体。出回っている画像は、この文字と「スカート」をはかせる加工をした文字をならべ、その下の五輪マークを「男」と「女」の字と入れ替え、トイレ表示に似せた。

 また、パンダなど5体のマスコットについても、人気タレント5人の顔をはめこむなどの加工をした。

 画像が出回ったのは昨年12月30日ごろといい、五輪組織委は今月中旬、「デザインだけでなく色彩も変えた加工で、デザインの意図が完全に失われた」と怒りを表明。さらに、「デザイン発表時に知的財産権の保護を公表している」と警告を発した。

 中国でも盛んなネット上の発表行為に、当局がこれほど激しく反応するのは異例で、中国文化の意匠を凝らした“神聖”なロゴなどをちゃかした行為が逆鱗(げきりん)にふれたようだ。五輪組織委の担当者は読売新聞の取材に対し、「ユーモアでは済まされない。これは法律の問題だ」と語った。

http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20070119i206.htm