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2007年01月18日(木) 00時00分

ケータイの画面をのぞかれないようにするには?朝日新聞

ベールビュー液晶を搭載したDOLCE SLでは、視野角を切り替えると、斜め方向からは写真のように、グラフィックしか見えなくなる。

 ケータイを外出先で使おうとしたとき、周りの人の視線が気になったことはないでしょうか。今回はケータイをのぞかれないようにする機能について、説明しましょう。

 ケータイは外出先の屋内外で利用します。電車やバスといった交通機関など、利用を控えたり、注意しなければならない場所もありますが、問題のない場所で使っていても周囲の人にのぞかれないかが気になることがあります。特に、ケータイには電話帳やメールなど、プライベートな情報が数多く保存されているため、画面に何かを表示すると、すぐにそういった情報が周囲に見えてしまいます。見られてマズいことが書いてあるわけではないけど、何となく周囲の目が気になって、外出先で電話帳やメールの画面を見ることを躊躇してしまうという人も居るそうです。

 また、最近のケータイに搭載されているカラー液晶ディスプレイは、初期のものよりも格段に高品質なものが採用されており、屋内外でも見やすいように画面は明るくなり、視野角もグンと広くなっています。しかし、液晶ディスプレイの視認性が良くなったおかげで、逆に、ケータイの画面が周囲から見えやすくなってしまったという弊害も生じています。人によって、気にする度合が違いますが、これでは安心して、外出先でケータイの画面を見ることができなくなってしまいます。

 ケータイの画面をのぞかれないようにするものとしては、液晶保護シートがよく知られています。特殊な加工をした薄いシートを貼ることにより、正面からは見えやすいが、周囲からは見えにくい状態にするわけです。それぞれのケータイの画面サイズに合わせ、いろいろな種類が販売されていますし、なかにはキャラクターのグラフィックなどがあしらわれたものもあります。

 のぞき見防止機能を備えた液晶ディスプレイを搭載する機種もあります。シャープは視野角を切り替えられる「ベールビュー液晶」を開発し、NTTドコモの「DOLCE SL(SH902iL)」や「SH902iS」、auの「W41SH」に搭載しています。ベールビュー液晶は、通常時は高品質な表示をしながら、スイッチを操作すると、視野角を狭くできるという機能を持っています。視野角を切り替えたときは、正面から見ると、いつも通りの画面が見えますが、両サイドからは決められたグラフィックやテキストしか見えなくなります。普段は視野角の広いモードで使っておき、外出先で周囲の視線が気になるときは、視野角の狭いモードに切り替えて使うわけです。

 同様のアイデアを通常の液晶ディスプレイに搭載した例もあります。スイッチを操作すると、液晶ディスプレイのコントラスト(濃淡)を低く表示し、両サイドからは真っ白な画面にしか見えなくするわけです。正面からの見え方も画面の濃淡が薄くなるため、少し見えにくくなりますが、十分に実用になるレベルです。この機能はNTTドコモの「SH903i」や「D902iS」、「SH702iS」などに搭載されています。

 ケータイは便利な道具ですが、とてもプライベートな持ち物でもあります。外出先などで利用するとき、周囲が気になる人はこうしたプライバシー保護のための機能に目を向けてみるのもいいでしょう。

http://www.asahi.com/digital/column01/TKY200701180167.html