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2007年01月16日(火) 00時00分

『ビスタ』搭載PCどっと 市場活性化の救世主? 東京新聞

 パソコン(PC)メーカー各社は十五日、米マイクロソフト(MS)が今月三十日に発売する新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」を搭載した新機種を発表した。三十日以降、相次いで発売する。

 MS日本法人の十五日までのまとめでは、国内で十八社が二百四十七機種を発売する予定。ビスタを見越して昨年末からPCの買い控えが続くが、「待ちわびた」(大手PCメーカー)OSの刷新を機に、MSやPCメーカー、周辺機器メーカーなどは一体となって大規模な“共闘”を展開し、市場活性化を狙う。

 新機種の中で目立つのは、薄型テレビをディスプレーとして利用するなど、テレビと融合する機能を強めたモデルだ。PCのハードディスク(HD)や、PCに搭載されたDVDドライブに保存された動画や映画をテレビで楽しめるほか、テレビ映像を録画する「DVD録再機」としての機能も盛り込まれている。

 融合をスムーズにする機能の一つが、ビスタから標準搭載となったMSの「メディアセンター」。PC内のオーディオビジュアル(AV)コンテンツをディスプレーに一覧表示し、リモコン操作で再生・編集するソフトだ。マウスやキーボード操作が必要なく、テレビのリモコン感覚で操作することができる。

 ソニーと富士通は、テレビに接続するハード機を発売。ほかの各社も、テレビと一体化したモデルや、ディスプレーを高画質化してテレビの地上デジタル放送チューナーを搭載したモデルを発売する。データ量の多い動画の保存に耐えられるよう、次世代DVDドライブを搭載したタイプも登場する。

 ソフトウエアメーカーや周辺機器メーカーも、対応した新商品の販売などで大きな商機を期待している。

<メモ>ウィンドウズ・ビスタ 米マイクロソフトの新しいパソコン用基本ソフト(OS)。2001年11月の「XP」以来、5年ぶりの新OSとなる。「XP」に比べ、ウイルス対策やネット詐欺サイトの検知機能など安全対策を強化したのが特長。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20070116/mng_____kei_____001.shtml