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2007年01月14日(日) 00時30分

H5型鳥インフルと確認、宮崎で33万羽の移動禁止読売新聞

 宮崎県清武町の養鶏場で大量死した鶏について、農林水産省は13日、H5型のウイルスに感染した高病原性鳥インフルエンザと確認した。

 これを受けて宮崎県は同日、発生場所から半径10キロ以内の鶏や卵の移動を禁止した。対象は16養鶏場の約33万羽。

 県によると、この養鶏場は、「谷口孵卵場黒坂農場」。飼育していた約1万2000羽の肉用種鶏のうち約3800羽が10〜13日に死んだ。県の依頼により動物衛生研究所(茨城県つくば市)が鑑定した結果、H5型ウイルスが確認された。

 H5型ウイルスのうちどのタイプかは確定されていないが、同省では、短期間での大量死の状況から、毒性の強いタイプの可能性が高いとみている。

 宮崎県はすでに、この養鶏場の鶏を隔離し、鶏舎周辺の消毒作業を実施している。従業員らの健康状態に異常はないという。県は今後、同養鶏場の鶏すべてを処分する。

 国内では2004年に山口、大分、京都の3府県で、毒性の強いH5N1型の鳥インフルエンザの発生が確認された。05年6月に茨城県で発生したのは、弱毒性のH5N2型だった。

 同省は週内に疫学調査チームを発足させて感染経路の究明をめざす。鳥インフルエンザは、鶏肉や卵を食べた人が感染したという報告例はなく、同省では、消費者に対して冷静な対応を呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070113it11.htm