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2007年01月13日(土) 14時47分

年賀装い新手ウイルス、世界で4900件確認読売新聞

 新年のあいさつを装ったウイルス付きの電子メールが昨年末、世界中で大量に出回っていたことがわかった。

 メールの件名は「Happy New Year!」などとなっており、メールに添付されたファイルをクリックするとウイルスに感染する。

 複数のウイルス対策企業が確認した。英国のセキュリティー対策大手「ソフォス」の日本法人によると、昨年12月30日夜から31日にかけ、一時、ネットワーク上で確認された不正メールの9割以上が、年賀を装ったメールで占められたという。

 一方、ウイルス対策会社「シマンテック」(東京・港区)によると、欧州や米国などで少なくとも4900件のメール受信が確認された。同社は、「日本も含め、世界中でウイルス感染被害が出ている可能性が高い」と指摘している。

 このメールに添付されてくるファイルの名前は、「postcard.exe」(はがき)や「Greeting Card.exe」(あいさつ状)など。ファイルをクリックすると自動的に感染する。

 ウイルス対策会社「トレンドマイクロ」(東京・渋谷区)によると、感染するとウイルス駆除ソフトが停止したり、パソコン内の電子メールアドレスが外部に流出したりする。今のところ、具体的な被害は確認されていないという。

 ソフォス日本法人の牛込秀樹・営業企画本部長は、「不審なメールは開かず、駆除ソフトを頻繁に更新することが必要」と呼びかけている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070113i306.htm