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2007年01月13日(土) 00時00分

生活保護 申請に弁護士同行 東京新聞

 生活保護の受給申請を市町村の窓口で受け付けないケースが相次いでいるのを受け、法的トラブルを抱えた人の手助けをする日本司法支援センター(愛称・法テラス)は十二日までに、弁護士が申請手続きに同行する事業を四月にも始める方針を決めた。

 本来なら受給対象となる人が受給できずに餓死するなど深刻な影響が出ているためで、同行する弁護士への費用支払いはいったん法テラスが負担。最終的に利用者に負担してもらうかどうかは個別の審査で決めるが、負担能力のない人は無料で利用できる見込み。これまで、埼玉県や千葉県などでこうした事業はあったが、初めての全国的な取り組みとなる。

 生活保護受給対象世帯は、一人暮らし高齢者の増加などで一九九三年度以降十三年連続で増加しており、五一年度の調査開始以来、二〇〇五年度は月平均で初めて百万世帯を超え、過去最高を更新した。国は生活保護受給を抑制する方針を打ち出し、これを受けた市町村では、申請件数自体を抑え込む「水際作戦」が広がっている。

 これに対し、日弁連は「窓口で書類を渡さないなどの方法で申請を受け付けないのは明らかに違法」としており、法テラスは、弁護士が申請に同行する事業を日弁連から受託する形で実施。利用する場合は法テラスの地方事務所が窓口となる。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070113/mng_____sya_____009.shtml