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2007年01月13日(土) 03時02分

巡査部長が暴行、タクシー運転手入院…福島署逮捕せず読売新聞

 福島県警高速道路交通警察隊の男性巡査部長(58)が11日、福島市で乗車したタクシーの男性運転手(46)と口論となり、後頭部を路面にたたきつけるなどの暴行を加えていたことが12日、わかった。

 福島署は巡査部長から任意で事情聴取したが、「証拠隠滅や逃走の恐れがない」などとして逮捕せず、公表もしていない。

 県警などによると、巡査部長は11日夜、市内で飲酒後、自宅に帰るため、タクシーに乗ったが、行き先の指示がはっきりせず、運転手と口論になった。午後11時50分ごろ、運転手に降りるように言われて、料金を払おうとしたが、運転手は受け取らず、巡査部長は腹を立てて顔を数回殴打。車外に引きずり出し、馬乗りになって後頭部を路面に数回たたきつけるなどした。

 巡査部長はそのまま走り去ろうとし、運転手は110番通報して約200メートル追いかけ、もみ合いになった。福島署のパトカーが到着し、運転手は病院に運ばれ、後頭部打撲などで入院した。

 巡査部長はこの日は非番で午後6時ごろから、所属係の新年会に出席。同僚5人と飲食店2軒で飲食後、さらに2人とラーメン店でビールを飲んだ。巡査部長は12日午前5時ごろまで署の事情聴取を受け、「飲み過ぎてしまった」と反省しているという。

 今泉満臣・同署副署長は逮捕しなかった理由を「事実を認めており、証拠隠滅の恐れがない。住居、職業があり、逃走の恐れもない」と説明。公表しなかったことについては、「任意捜査のため」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070113i301.htm