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2007年01月12日(金) 00時00分

宮崎で鳥インフルエンザ!? 2日間で750羽が死ぬZAKZAK

対策本部を設置

 農水省は11日、宮崎県清武町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生した疑いがあると発表した。同日までの2日間で約750羽が死んだ。現在同県がウイルス分離検査を行っている。結果は早ければ13日午後にも判明する。農水省では「鶏が死んだ状況から、毒性の強いタイプである可能性が高い」(動物衛生課)とし、高病原性鳥インフルエンザ対策本部を開くとともに、拡大防止策など今後の対応を協議する。宮崎県も対策本部を設置した。

 高病原性鳥インフルエンザは、鶏などの鳥類に発生する致死率の高い感染症。世界的に拡大しており、生きた鳥との接触で人への感染が起きているほか、人から人への感染も確認されている。

 宮崎県は、家畜伝染病予防法に基づき、鶏の移動を禁止した。今のところ、養鶏場の経営者や家族らから、体調を崩したとの報告はないという。農水省の統計によると、宮崎県はブロイラーの飼育数が約1843万羽に上り、生産農家数は394戸で、いずれも国内で1位。

 鳥インフルエンザの発生で寄危惧(きぐ)されるのが、人への感染。厚労省では変異して起きる新型インフルエンザが国内で流行する万一の事態に備え、平成17年11月に行動計画を策定、治療薬備蓄などの対策を進めている。

 政府は世界保健機関(WHO)の定義に基づき、世界的な大流行に至るまで、警戒レベルを6段階に分類。鳥インフルエンザの人への感染が見られる現在はレベル3だ。しかし、同省は、人から人へ感染する新型がいつ広がってもおかしくないと警戒。新型が流行した場合に国、自治体や個人が取るべき行動を示す指針作りを急ぐ。

 指針原案は、警戒レベルが、人から人への感染が確認されたレベル4に引き上げられた場合を想定。早期封じ込めのため不必要な外出や集会を控えることや、感染拡大を予防するためのワクチン接種で医療従事者を優先することなどが盛り込まれている。

 行動計画では、新型が国内で大流行した場合、最大で約64万人が死亡すると想定し、患者約25000万人分の治療薬「タミフル」の備蓄を進めている。

ZAKZAK 2007/01/12

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007011211.html