記事登録
2007年01月12日(金) 22時25分

六本木の「米軍占拠」解決へ 代替地を返還、都と合意朝日新聞

 東京・六本木にある米軍施設「赤坂プレスセンター」を巡り、都は12日、使用期限が過ぎたまま米軍が13年間返還しなかったヘリポート用地をあきらめるかわりに、施設内の別の土地を返還させることなどで米軍側と基本合意したと発表した。道路工事でヘリポートが使えない間だけ、移設のために約4300平方メートルを貸す約束だったが、工事が終わっても米軍が返還を拒んでいた。

米軍赤坂プレスセンター

 赤坂プレスセンターは、六本木ヒルズと青山霊園の間にあり、広さ約3万1000平方メートル。ヘリポートがあった施設東側で、都が都道を地下に通す工事に着手。ヘリポートを西側にずらすため、83年、都立青山公園の一部を提供した。米軍は、工事終了とともにヘリポートを戻して土地を返還することで都と協定を結んでいたが、「周囲のビルなどが高層化し、現在の位置の方がヘリの飛行には安全だ」などとして、工事終了の93年以降も返還を拒んでいた。

 都は今回、更地となっている基地の北部分(4700平方メートル)の返還を受け、公園として新たに整備するとともに、緊急時や災害時、都もへリポートを利用できるという条件で合意した。今後、在日米軍問題を政府間で話し合う日米合同委員会で合意する。

 ヘリポートから横田基地まではヘリで15分ほど。米国大使館まで約2キロで、米政府関係者の移動拠点となっている。

http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY200701120384.html