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2007年01月11日(木) 00時00分

飲酒4人死亡事故 『危険運転』認めず 東京新聞

 愛知県春日井市で昨年二月、乗用車を飲酒運転してタクシーと衝突、四人を死亡、二人にけがを負わせたなどとして、道交法違反(酒気帯び運転)と危険運転致死傷の罪に問われた元会社員桑山健被告(27)の判決が十一日、名古屋地裁であった。伊藤納裁判長は「故意に赤信号を無視したと判断するには合理的な疑いが残る」として危険運転致死傷罪の成立を認めず、業務上過失致死傷罪の適用が相当と判断、懲役六年を言い渡した。

 判決理由で伊藤裁判長は、桑山被告が事故現場の一つ手前の交差点ではクラクションを鳴らして信号無視して進入しているのに、現場の交差点ではクラクションを鳴らしたり減速したりした形跡がないことに言及。「信号無視をしようとする者の行動としては余りに無防備」と指摘した上で「青信号と思い込んでいたという被告の主張の信用性を否定するまでの事情は見当たらない」と結論づけた。

 検察側は昨年九月、危険運転致死傷罪などで最も重い懲役二十年を求刑。結審後、伊藤裁判長はこの事故の場合に同罪を成立させる要件となる「赤信号をことさらに無視した」との立証が不十分として判決を延期。検察側は追加立証を行ったが、地裁は業務上過失致死傷罪を予備的訴因として加えるよう命じていた。

 判決によると、桑山被告は昨年二月二十五日未明、酒を飲んで乗用車で国道302号を東進し、赤信号だった交差点に進入。左から青信号で入ってきた航空自衛隊小牧基地(同県小牧市)の隊員四人を乗せたタクシーに衝突し、運転手、隊員ら計四人を死亡させ、隊員と桑山被告の車の同乗者の二人に重軽傷を負わせた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070111/eve_____sya_____003.shtml