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2007年01月11日(木) 23時41分

不審者情報 素早く放送 知多市の8小学校朝日新聞

 学校に侵入した不審者の情報を、いち早く全校で共有して対処するため、知多市は市内の小学校8校に、各教室や移動先から全校放送ができる新型のインターホンを導入した。異常を知った教職員がその場で全校児童に避難を呼びかけられるようになり、「防犯効果は高い」という。(工藤隆治)

 従来のインターホンは教室と職員室の間の通話しかできず、教室に不審者が侵入しても、全校に避難を呼びかけるためには、放送設備のある職員室にいったん通報する必要があった。

 新しいインターホンは、端末の「放送」ボタンを押すと、受話器から直接校内のスピーカーに放送できる仕組み。すべての普通教室のほか、特別教室や図書室、職員室などに固定電話型の端末が設置された。

 同じ機能を持つ携帯型のPHS端末も各校に5台以上ずつ配備され、校庭や体育館、プールなどでの授業や、校内の巡回時に活用する。専用のアンテナも各校に設置した。端末間の通話もできるため、不審者への対応だけでなく通常の事務連絡にも活用してもらう。

 計7245万円を掛けた設置工事は昨年12月までに完了し、各校では防犯訓練を実施中。校舎の改築工事のため設置が済んでいない残りの新田、岡田の両小学校にも、09年度までに導入する。

 当面は教職員のみが使えるようにするが、「教職員の目だけでは限りがある」(同市教育委員会学校教育課)として、今後、児童にも使い方を指導する。同市によると、県内ではほかに豊田市が同様の設備を導入しているという。

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000000701110004