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2007年01月11日(木) 21時59分

県警「積極介入難しい」 DV殺人読売新聞

関係機関連絡会議 禁止命令後に課題

事件の再発防止などについて話し合う出席者ら
 配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)に基づく接近禁止命令を受けた徳島市国府町の木村輝彦容疑者(41)が別居中の妻(40)を刺殺した事件を受け、県内の関係機関による緊急連絡会議が10日、徳島市山城町の県立男女共同参画交流センター「フレアとくしま」で開かれ、再発防止への取り組みや、残された子どもたちに対する支援策などが話し合われた。

 会議には県警本部や徳島地方法務局、県女性支援センターなど26機関の計約50人が出席。大西完治・県長寿こども政策局長が「同様の事件の再発を防止し、子どもたちを保護するために何ができるか、忌たんなく話し合いたい」とあいさつ。県警の森勇二・生活安全企画課長は「(DV被害の)申立人の防犯面については、被害者本人への電話や面接を徹底し、被害の未然防止に努めている。今回は不幸にも事件が発生したが、体制は十分に取れていたのではないかと考えている」と強調した。

 この後、会議は非公開で行われた。県によると、出席者からは加害者の監視強化などの対策を求める意見があったが、県警側は、接近禁止命令後の木村容疑者の態度について「従順だった」とし、「命令が出た後も、被害届がなければ積極的な介入は難しい」と説明したという。このため今後はDV被害者に対し、さらに連携して相談業務を強化する方針を申し合わせた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokushima/news001.htm