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2007年01月10日(水) 21時42分

信用保証制度悪用の詐欺、被害額は48億円 1人を逮捕朝日新聞

 中小企業の資金調達を支援する「信用保証制度」を悪用し、山口組系暴力団幹部が多額の融資金を詐取していた事件で、神奈川県警は10日、暴力団から指南を受け融資金をだまし取ったとして、新たに神奈川県相模原市東橋本2丁目の元自動車修理会社経営、原正彦容疑者(38)を有印公文書偽造、同行使、詐欺容疑で逮捕した。指南役の暴力団幹部、土屋賢治被告(57)=詐欺罪などで起訴=がかかわったとされる融資詐欺は東京、神奈川、大阪、兵庫、千葉、埼玉、愛知、福岡、山梨の9都府県に及び、被害額は約120の金融機関からの計約48億円に上ることも分かった。県警は土屋被告を追送検する方針。

 調べでは、原容疑者らは、公的制度である信用保証制度の融資金をだまし取ろうと共謀。偽造した税務署の確定申告書を神奈川県信用保証協会と相模原市内の信用金庫に提出し、倒産寸前だった原容疑者の会社が返済能力があるように見せかけて協会の債務保証を受け、06年1月30日、同信用金庫から現金2000万円をだまし取った疑い。

http://www.asahi.com/national/update/0110/TKY200701100384.html