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2007年01月10日(水) 20時39分

前宮崎知事ら3人を起訴 官製談合事件は捜査終了朝日新聞

 宮崎県の官製談合事件で、宮崎地検は10日、05年10月の入札で談合を主導したとして、前知事の安藤忠恕(ただひろ)(65)、前出納長の江藤隆(63)、東京の設計コンサルタント会社「ヤマト設計」前社長の二本木由文(56)=昨年12月に退任=の3容疑者を競売入札妨害の罪で起訴した。前知事の談合での起訴は3件目。計16人が逮捕された一連の談合事件の捜査は終了した。

 今後の焦点は、二本木前社長や他の業者から前知事周辺に流れた数千万〜数百万円単位の複数の不透明な金の流れとその趣旨の解明に移る。県警は前知事の収賄容疑が固まり次第、強制捜査に乗り出す。

 前知事は今回の談合容疑を否認、前出納長と前社長は認めているという。また、前知事と前社長との金銭授受にかかわったとされる元国会議員秘書の石川鎮雄容疑者(68)=別の競売入札妨害罪で起訴=は、今回の談合容疑については処分保留とされた。

 起訴状などによると、前知事ら3人は県土木部道路保全課が05年10月に実施した橋設計の指名競争入札をめぐり、事前に共謀。前知事の「天の声」を前出納長らを通じて指名5社に伝え、ヤマト設計に落札させたとされる。落札価格は1400万円で、予定価格に対する割合(落札率)は98.1%だった。

http://www.asahi.com/national/update/0110/SEB200701100005.html