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2007年01月10日(水) 23時38分

会食費を事務所費に計上、伊吹氏が認める朝日新聞

 伊吹文部科学相(自民、衆院京都1区)の二つの政治団体が、家賃のかからない議員会館を事務所としながら、05年の政治資金収支報告書に多額の事務所費を記載していた問題で、伊吹文科相は10日夜に記者会見し、会食費を事務所費に計上した事実を認めたうえで、「領収書のとれないものは人件費と事務所費でしか処理できない」と釈明した。

記者会見する伊吹文部科学相

 伊吹氏は「付け替えとか架空の経費とか、不適切ということは一切ない」と強調。しかし、別の政治団体が使用する事務所の経費を、議員会館に事務所を置く政治団体の事務所費に計上するのが「付け替え」にあたらないのかという指摘には、明確に答えなかった。

 05年の報告書では、議員会館を所在地とする「明風会」が4146万円を、同様に政治団体「構造改革研究会」も590万円を事務所費として計上していた。両団体の会食費も事務所費に合算していた。

 伊吹氏は、「飲み食いに使ったと言われるのは誠に不本意」と話した。しかし、金額を問われると、「弁当代とか」と述べ、飲食代が含まれていたことを認めた。金額については「そんなに大きな金額ではないと思う。政治資金規正法上、開示しない経費になっている」とした。

 自身の進退について、「別にやましいことがあるとは思いませんから、そういう気持ちはありません」と話し、10分程度で会見を終えた。

http://www.asahi.com/national/update/0110/TKY200701100400.html