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2007年01月10日(水) 03時12分

簡裁の督促効果大、NHKが受信料100億増の見通し読売新聞

 NHKは、2007年度の予算編成で、受信料収入を、中期経営計画の目標額より約100億円上方修正して予算化する方針を固めた。

 簡易裁判所による支払い督促などにより、今年度の受信料収入が予算額を大きく上回る見通しとなったため。

 NHKでは、04年度には6410億円の受信料収入があった。だが、04年夏の元チーフプロデューサーによる制作費着服事件発覚以来、受信料不払いが激増。昨年1月に発表した「3か年経営計画」では、初年度の06年度の受信料収入を5940億円と設定した。

 その後、受信料支払い拒否・保留件数は、05年11月末の128万件を頂点に減少に転じ、昨秋の民事督促実施も後押しとなって昨年11月末現在、103万8000件にまで減った。これに伴い、収入が急速に回復。今年度だけで予算額を約100億円上回る見通しとなった。

 経営計画では、来年度の受信料収入目標を6040億円としているが、今年度の収納状況から、約100億円上乗せして来年度予算を編成することになった。

 NHK幹部は「08年度はさらに良くなる」としつつも、「財政が安定したからといって受信料引き下げにはつながらない」と慎重な姿勢を見せている。

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070110ih01.htm