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2007年01月09日(火) 00時00分

ビスタが家電生活の中心に…ビル・ゲイツ講演に熱視線ZAKZAK

世界最大の家電展示会CES開幕

 【ビスタとゲイツ氏】

 いきなり大きな注目を集めたのが、開幕前日の登場が恒例となっている米マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長の基調講演。ゲイツ氏は2008年に引退すると宣言しているうえ、今月30日には5年ぶりに新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」が発売されるだけに、7日夜の講演には約3500人の聴衆が押し寄せた。

 ゲイツ氏は「これまでのウィンドウズ製品の中で最も重要」と強調し、「ビスタ、そしてパソコンが(家電の中で)中心的な役割であり続ける」と言い切った。

 ビスタの機能の説明では、パソコン内のデータを簡単に検索できるようになったほか、セキュリティーも向上、ワードやエクセルといったソフトも見た目の美しい資料が格段に簡単に作れるようになったという。

 講演の最後では、マイクロソフトの技術を使った近未来の生活として、小型のパソコンを使って寝室の壁の映像や音楽を自由に操ったり、声で指令を出せば料理の材料や調理方法が出てくる台所などを例に挙げた。


CESで世界最大の108インチ液晶テレビを公開したシャープ(AP) 【薄型テレビ】

 一方、薄型テレビの大画面化はとどまるところを知らない。シャープは7日、世界最大の108インチ(横約238センチ、横134センチ)の液晶テレビを発表。前年のCESで発表された松下の103インチのプラズマテレビを上回る大きさに、会場からはどよめきが起こった。価格など詳細は未定だが、今夏にも商品として発売する計画という。

 東芝も大画面の52−57型液晶を7月までに発売すると発表した。

 一方、松下もプラズマの優位性を改めて強調するなど火花を散らしており、日米ともに40型以上の大画面テレビの価格もさらに手ごろになるのは確実だ。

 ソニーは、次世代テレビ向け画面の「有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)」を展示。有機ELは液晶やプラズマより鮮明な映像を表示できるとして、注目されている。開発に成功したのは27型だが、今後は商品化の目安とされる30型以上の画面開発を目指すことになる。

 実用化の時期は未定だが、27型で画面の厚みわずか1センチという超薄型テレビが世に出てくれば、日本の家屋でも大きな工事なしでテレビを壁掛けにできる日が近いうちにやってきそうだ。

 【無線】

 先のゲイツ氏は、コネクト(つながる)という言葉を何度も使った。今年のCESでは無線通信を使って、動画や音声といったコンテンツをさまざまな端末に取り込んで再生する試みがあちこちで行われている。

 日本でも家庭内の無線LANによるインターネットは普及しているが、無線通信がさらに普及すれば、いろいろな場所で情報をもっと自由にやり取りできるようになり、生活がさらに便利になるのは間違いない。

ZAKZAK 2007/01/09

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007010913.html