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2007年01月06日(土) 00時00分

首相 異例の賃上げ要請 経済3団体新年会で 東京新聞

 二〇〇七年春闘は五日、連合の高木剛会長が年頭会見で、企業利益の労働者への配分増を要求したのに対し、経営者側は日本経団連など経済三団体の年頭会見で、横並びの賃上げを強くけん制、労使の論戦がスタートした。一方、安倍晋三首相は同日の経済三団体の新年祝賀会で、企業経営者らに賃上げを促す異例の要請をした。 

 景気拡大が戦後最長となり、大手企業の三月期決算の経常利益が四年連続で過去最高を更新する見通しの中、連合は昨春闘を上回る賃金改善を要求する方針だ。しかし中国などとの競争激化を受け、経営側は賃上げに慎重姿勢を崩さない。

 労使の攻防は、三月十四日の大手企業の一斉回答日に向け激しさを増しそうだ。

 こうした状況下で、首相は「景気回復が家計にも広がる経済にしていきたいので、ご協力いただきたい」と発言。労組側に“肩入れ”した格好だが、四月の統一地方選と夏の参院選をにらみ、野党が格差問題批判を強めていることも念頭にあるとみられる。通常国会冒頭の施政方針演説でも同様の認識を示す方針だ。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20070106/mng_____kei_____006.shtml