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2007年01月05日(金) 20時54分

<弁護権侵害>飲酒事故で妻死なせた男の弁護士が提訴毎日新聞

 福島県鏡石町で昨年11月、酒を飲んで車を運転し、妻(当時43歳)をはねて死なせたとして業務上過失致死と道交法違反(酒気帯び運転)の罪で起訴された同町の会社役員、滝口重被告(45)の弁護人が5日、弁護権を侵害されたとして国と県を相手取り、慰謝料など200万円を求める訴訟を福島地裁郡山支部に起こした。
 訴えたのは斎藤利幸弁護士(54)。訴状などによると、斎藤弁護士は滝口被告が起訴された翌日の06年12月15日に県警須賀川署で滝口被告に接見し、起訴後に署員から遺棄致死容疑で取り調べを受けたことを知らされた。斎藤弁護士は「刑事訴訟法に違反する」として同署に中止を通告したが、同19日にも取り調べが行われた。
 同法198条は検察官や警察職員による被疑者の取り調べを認めているが、被告の取り調べについては規定していない。斎藤弁護士は「起訴後の拘置を利用して取り調べ、重罪に変更しようとしている」と主張している。五十嵐広和・同署副署長は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。【福沢光一】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070105-00000118-mai-soci